はい!どーも!GWの副鼻腔炎で3週間走り込みが出来ず、体力が落ちまくっている岳丸です!現在トレーニングを再開して、段々と負荷を増やしているところです!
今回は、タイトルに有りますようにヌバック製の登山靴のワックス加工についてお話しします!
と言うのも、今までは“ハイキング・初級者レベル登山“、“中級・上級レベル登山“で靴を使い分けていたのですが、2足持つとメンテナンスのコスト、時間とも2倍かかり、さらに経年劣化に対する管理も煩雑になってしまっていました。
こんな管理では、使用する前日に靴がダメになっていたという状況になりうるので、1足に統一しようと決めました!
購入したのはLOWAのタホープロⅡです!これから予定している山に対応しうる登山靴を探し回った結果、行き着きました!
その他にも、5足ほど履き比べてみたのですが、足に入れた瞬間のホールド感と一体感は別次元に感じました。段差の先端につま先をかければ、立つことが出来るほどソールは硬いにもかかわらず、ゴツゴツとした違和感はありませんでした。ヌバックレザーなだけあり、800g/片足とそれなりに重たいですが、一体感があるのでそこまで重さは感じないですね!
そして、ソール交換時に劣化しやすいランドラバーから取り替えてくれます!傷みやすいところなので、このサービスは嬉しいですね!
しかし、ここで一つ疑問があります。このタホープロⅡの生地はヌバックレザーです。
感覚的に、革製品のような有機物は水を吸い、泥で汚れていけば劣化していくことは分かります。しかし、どういうメンテナンスが必要か全く知識がなかったので、かなり調べました。
何日もインターネットを駆け回った結果、『ワックス加工』が一番良い管理方法だと行き着きました。ワックス加工は、ざっくり説明すると、防水ジェルやワックスをヌバックの生地にに浸透させることで、防水層を形成し、汚れや水等の劣化因子の浸入を防ぐ加工です。通常GORE-TEXの耐久性は、5年ほどと言われますが、防水層が形成される為、GORE-TEXが機能しなくなった後も、防水性能を維持することが期待出来ます。オーダーメイドで有名なGOROさんや中山製靴さんなどでは、このメンテナンスを推奨しているようです。
これは、やるしかないな!と言うことで、今回挑戦してみましたのでご報告します!
今回の話は、各工程の説明が長くなりますので、『準備編』『施工編』『メンテナンス編』に分けて、説明していきます!
今回は第1回目『準備編』をお話します!
※ワックス加工を施すと、元の風合いに戻ることはありません。加工は自己責任で行ってください。
用意する道具
調べてみますと、どの方もワックス加工に使用する製品はドイツのレザーケアブランドであるコロニルを使用していました。今回は、岳丸もコロニル製のもので加工をしていこうと思います!
コロニル レザージェル
1つ目はレザージェルです。こちらは、ジェルタイプの防水剤の為、浸透性が高いことから、深部の防水層の役割を果たします。他の防水剤より水で伸びやすい為、1層目に使用します。主要な成分はフッ化炭素樹脂や油脂などです。
フッ化炭素樹脂は、「テフロン」などのブランド名を聞いたことがあると思います。耐熱性、耐候性、撥水性が優れていることが特徴です。
コロニル ヌバック+テキスタイトボトル
次に、テキスタイトボトルです。起毛皮革の柔らかな風合いを維持しながら、防水効果や補色をすることを謳った製品です。形状は、サラサラとした液体のため、ジェル同様に防水効果を浸透させる役割を担います。液体ですが、塗布用スポンジと一体化していますので、液体ノリのように満遍なく塗布することが出来ます。カラーも9種類あり、皮の色に合わせて補色も可能ですが、今回はカラーレスを使用しました。余裕がある場合、箇所によって色合いを分けると、色にメリハリが付き見栄えは良くなると思います。
ちなみにですが、起毛皮革の風合いはワックスを上から塗布しますので、維持されません。あくまで、液体ゆえ浸透性に優れるので、防水効果が期待できる為に使用するものです。ちなみに性能に大きく関わる部分なので、この塗布は重要な工程になります!
コロニル アクティブレザーワックス
次が、レザーワックスです。この製品は、登山靴の保革・防水ワックスで、当加工の主となる材料です。ワックス成分がレザー内に浸透することで、防水・保革を促します。防水効果により、カビや雑菌の繁殖を防ぐことが出来るので、靴本体の寿命を伸ばすことが期待されます。但し、塗りすぎは皮を柔らかくしすぎてしまいますので、使用量を見極めるようにしましょう!
コロニル ナノクリーム
続きましてナノクリームです。この製品は、仕上げ剤として使用します。ナノレベルの分子成分で構成され、浸透とコーティングの両面での防水機能を有します。効果が長時間続くことを謳っており、レザーワックスの処理を終えた後のコーティング剤として今回の加工では使用します。
スポンジ
スポンジは柔らかめのスポンジを準備してください。加工時には、登山靴の表面の埃落としや散水などに使用します。メンテナンスでは、泥などを落とす際に使用します。丈夫な登山靴でも、荒いスポンジで擦れば傷付きますので、柔めのスポンジを用意してください。ものは100円ショップで売っているようなもので大丈夫です!
ブラシ
ブラシも加工時、メンテナンス時どちらでも使用します。加工時は、ワックスやクリームを伸ばす際に使用します。メンテナンス時は、加えて清掃する時にも使用します。出来れば、クリームを伸ばす際の柔らかいブラシと、塵埃、泥を払うようの硬めのブラシを用意するといいと思います。
クロス
クロスも、加工時、メンテナンス時に使用します。タイミングとしては、ワックスやナノクリームを塗布した後の、磨きで使用します。表面に残った余分な材料を拭き取り、磨くことでツヤも出すことが出来ます。わざわざ買うのが面倒くさい方は、穴の空いたストッキングを取っておいて使用しても同じ効果があります。(岳丸は釣りもしますので、穴の空いた防寒用ストッキングを使うこともあります)
ワックス加工で必要なものは、上記の通りです。その他、バケツやタワシなど必要ですが、登山をされる方であれば、掃除用に持っていると思うので、あえて書きませんでした。
コロニルの防水剤は、Amazonや楽天でも購入出来ます。登山ショップの場合は、そのお店でヌバックレザーを取り扱っているかによってラインナップが変わってくるように思います。ネットでも、送料込みで2,000円前後の物なので、比較的買いやすいのではないかなと思います。
今回の説明は以上です。ヌバックレザー登山靴の購入を検討している方への参考になりましたでしょうか?
次回の説明では、実際の加工について説明していきます!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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